2014年6月20日金曜日

2章 バックパッカー 村山さん 2004年

フォトジャーナリスト村山さんは、ベトナム戦争後もずーっとベトナムを追いかけていて、エイズ患者やべとちゃん、どくちゃん、障害者、廃棄物収集所の中で暮らす人々、ストリートチルドレンなど、ベトナムの社会問題に焦点を充てて、取材を続けている。

話をしていると、大学生のスタディーツアーを行うらしく、その参加者の中に鳥取環境大学の学生もいるという。木村(キムキム)という自分も知っている後輩だった。

「村山さん。スタディーツアーってどういうことをするんですか?」と質問すると、
「ほないこか。」っとコテコテの関西弁。

「あれ見てみ。」指をさした方向を見ると。信号機があった。
「日本の信号機やで。」
「ほんまや!よくみるといろんな信号機があるんやなあ。」

次に行った場所で、また、村山さんが立ち止まり、バス停の腰掛の裏を指差した。
「ん?」注射針が落ちている。
「ヘロインや。」
!!!!?(ま。マジか!!!??ええ?)

今まで、普通に歩いて通り過ぎている場所に、そんなものが。
なんか、2週間居て、ベトナムを知ったような気がしてたけれど、ぜんぜん、何も見ていないのと同じだった。

つづく。

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