2014年6月20日金曜日

1章 途上国に行った理由 西村先生の指導 2004年2月

「西村先生、大阪から船に乗って、中国に行き、南下してベトナムに入って、カンボジア、タイ、スリランカ、インドに行って、日本に戻ってくる計画です。」
途上国の研究をされている西村教子先生の教授部屋を訪ね、相談に行きました。

西村先生は、たぶん、さて、この馬鹿者にどのように説明しようかと、呆れながら考えていたんだと思います。そして、次に出た言葉が。

「無理、お前、死ぬ。」だった。

「え!?」と、全く理解していない私。

「どうやって、イミグレーション通るの?」
「え、イミグレーションって何ですか?」
「・・・英語使えるの?」
「じぇっ、ジェスチャーで。」

「無理、お前、死ぬ!」
ともう一度、突き放された。

「じゃあ、どうすればいいんですか?」

西村先生は、馬券の山を当てるように、東アジアの地図を見て、
「ベトナムにしとき。」
「ベトナム?」
「ベトナムのハノイから、ホーチミン市の縦断する旅にしとき。」

そうして、初めての海外旅行がベトナムに決まった。

つづく。



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